吸玉(すいだま・カッピング)療法の効果2 コレステロール・便秘・ストレス
(4) コレステロトールも洗い流す血管の掃除屋
吸玉で施療した部分の血管はふくらみ、血液の流れる量も早さも増大します。これで流れの悪かった血管も開き、血行の障害が取り除かれます。血管に湯垢のように付きはじめたコレステロールなどがきれいに洗い流されるので、硬化を予防できるのです。
吸玉の影響はかなり深部まで及びますから、深部のうっ血や血(おけつ)(滞った血液、漢方では様々な病気=ガンなどの原因となるとする)を表面の皮膚近くまで誘い出し、きれいにすることができます。また、肩こりなどの筋肉痛は、筋肉の中に乳酸などの老廃物が溜まることによって起こりますが、これなども簡単に解消します。
(5) 内臓の働きを良くし、便秘知らず
吸玉は、胃や腸などの消化器にも直接影響を与えます。「血行促進」による間接的な効果とともに、胃や腸のぜん動運動を助け、消化液の分泌を活発にして消化・吸収・排泄の機能を強める働きがあるのです。
(6) 現代人のストレス解消
浄血、血行促進、内臓諸器官への刺激などのほかに、吸玉のもうひとつ重要な役目として、神経系への刺激があります。神経を正常に働かせることによって、前述の効果が一段と増幅されることになるのです。首から腰まで背骨に沿って吸玉をつけるのはそのためです。交感神経や副交感神経などの自律神経を刺激して正常化させれば、その支配下にある諸器官に好影響を与えることになるからです。
現代人にとって避けることのできないストレスは、胃潰瘍や高血圧症の大きな原因になりますが、吸玉の神経系への刺激は異常な緊張をときほぐして風呂上りのようにリラックスさせることができます。
「誰にでもできる吸玉療法」 宮本猪八著 より